ニュース

漆喰塗料とは?室内の空気を整える自然素材の塗料【完全ガイド】

コラム / 2025.05.01

近年、住まいづくりやリノベーションの現場で注目を集めている「漆喰塗料」。

その魅力は、単なる壁の色替えにとどまらず、暮らしの“空気”まで整える機能性と、

自然素材ならではの温もりある質感にあります。

本記事では、漆喰塗料の特徴やメリット・デメリット、DIYとの相性など、

初めての方にもわかりやすく解説します。記事の後半では、

漆喰塗料「Calmur(カルミュール)」を使った事例や施工のコツも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

漆喰塗料の基礎知識


漆喰と“漆喰塗料”の違いとは?

一般的に「漆喰」と聞くと、職人がコテで仕上げる厚塗りの左官材を思い浮かべる方が多いでしょう。

これは“伝統的な漆喰”で、内外装の仕上げ材として使われてきました。

一方、「漆喰塗料」は、石灰を主成分としつつも、刷毛やローラーで塗れるように調整された

薄膜タイプの塗装材。誰でも扱いやすく、DIYにも適した素材です。

 

成分と働き

漆喰塗料の主成分は消石灰(水酸化カルシウム)で、空気中の二酸化炭素と反応して

炭酸カルシウムへと変化する“自然硬化”が特徴。この過程でアルカリ性を保ちつつ、

調湿・消臭・抗菌といった自然由来の機能を発揮します。

また、無機質であることから、燃えにくく安全性も高いというメリットがあります。

 

向いている部屋・向かない場所

調湿・消臭効果を活かせる「寝室」「リビング」「子ども部屋」などに最適です。

反対に、水が常にかかるような場所(キッチンのコンロ周り、シャワールームなど)や

常時結露するような壁面では注意が必要です。

 

メリット・デメリットを正直に


漆喰塗料のメリット

調湿性能:湿度が高いときには水分を吸収し、乾燥時には放出して室内の空気を快適に保ちます。

消臭・抗菌性:生活臭(たばこ、ペット、料理など)を中和し、雑菌の繁殖も抑制。

安全性:ホルムアルデヒドなどの有害物質を含まず、小さなお子さまのいる家庭にも安心。

質感:光を柔らかく反射するマットな風合いは、空間に上品さを与えます。

 

デメリット

下地に左右されやすい:壁紙の上から塗る場合、状態次第でめくれや浮きが出やすくなります。

補修の難しさ:部分補修時に、色やテクスチャーが揃わず補修跡が目立つことがあります。

カラーの自由度:通常の塗料よりはカラーバリエーションが限定的。艶出し仕上げには向きません。

 

DIYかプロ施工か?費用と難易度


DIYで塗れる?必要な道具と準備

漆喰塗料はDIYにも対応していますが、成功のカギは「下地処理」にあります。

剥がれやすい壁紙やシミのある面にはプライマーやシーラーでの処理が必須。

必要な道具(目安)は以下の通りです:

・養生テープ/マスカー

・下地パテ/プライマー

・ローラー/刷毛/塗料バケツ

・漆喰塗料(例:Calmur カルミュール)

 

価格相場(6畳間の例)

DIYの場合、以下が目安になります。

漆喰塗料(Calmur-カルミュール-)約10㎡分 約4,000〜5,000円

プライマー 約2,000〜3,000円

道具類 約3,000〜5,000円

合計 約9,000〜13,000円程度 ※あくまで目安です。

 

プロ施工の場合は、1㎡あたり2,500〜5,000円が相場です

(下地状況や地域により変動)。

 

プロに任せた方がいいケース

壁紙に浮きや破れがある場合

下地が珪藻土や砂壁など特殊素材の場合

仕上がりを重視したい場合(ムラや塗り継ぎなし)

 

失敗事例と対処法

ムラ:乾燥途中で塗り重ねた際に発生。→一気に塗る or 境目をぼかす

粉はだ:吸い込みムラや未硬化時の触れすぎ。→吸い込み止めを入れる

手垢や汚れ:→水拭きでは取れない場合、軽くサンディング or 再塗装

 

長く愛されるためのお手入れ・メンテ術


日常ケア

軽いホコリや汚れ:マイクロファイバークロスで乾拭き

手垢やこすれ:消しゴム or きつく絞った布で優しく拭き取り

 

汚れ別の対処法

水染み ・・・自然乾燥/難しい場合は部分再塗装

手垢 ・・・消しゴム or スポンジ研磨

クレヨン ・・・消しゴム+再塗装の組み合わせが効果的

再塗装のタイミングとコツ

数年に一度の再塗装で、質感・効果を維持できます。

下地がしっかりしていれば、重ね塗りもOK。

 

漆喰塗料の施工ステップ(DIY版)


①現状確認

→ 壁紙の浮き・シミ・穴などをチェック

 

②養生・下地処理

→ プライマー処理・段差補修

 

③下塗り(プライマーやシーラーを必要に応じて)

→ ローラーで均一に。乾燥24時間

 

④上塗り(漆喰塗料)

→ 好みの質感に。重ねすぎ注意!

 

⑤乾燥&確認

→ ムラや粉はだをチェックし、必要に応じて再塗装

 

よくある質問(FAQ)


Q1:子ども部屋でも使えますか?

→ VOCを含まない自然素材に近い素材のため、子ども部屋にも安心です。

Q2:においは本当に軽減しますか?

→ 成分が漆喰ですので空気中のアンモニアや生活臭を中和する働きが期待できます。

Q3:壁紙の上からも塗れますか?

→ 浮き・めくれのない壁紙であれば、プライマー処理をすれば可能です。

 柄がはっきりしている場合は塗り重ねが必要な場合もございます。

Q4:キッチンにも使えますか?

→カルミュールは、汚れが比較的付着しにくい塗料ですが、

 コンロ付近など水・油が直接飛ぶ箇所は極力避けた方が安心です。

Q5:手入れは大変ですか?

→ 基本的には乾拭きでOK。汚れたら再塗装も手軽です。

Q6:外壁にも使えますか?

→ 外壁にも使用することができます。

まとめ|空気と質感を整える、長く愛される住まいへ


漆喰塗料は、空気の質を整え、インテリアの質感を高め、

家族が快適に過ごす空間を生み出す“素材以上の存在”です。

はじめての方はまず、寝室や玄関など小さな面積から試してみるのもおすすめです。

下地や色選びの不安があれば、ご相談ください。

住まいの内と外をつなぐ塗り壁材として、外壁には「Soi」、

内装には「Calmur(カルミュール)」。このコンビネーションが、

これからの“呼吸する家”づくりの新しいスタンダードになるかもしれません。

はじめての方へ お問い合わせ